人にして遠き慮りなければ必ず近きに憂いあり
『いま困ってないし、時間がないから、いいです。』
という患者さんがいます。
治療する時間も取れないほど忙しく働いてみえるのでしょうか。もしくは歯医者に使う時間は無いということでしょうか。
時間が無いと言っても、差し歯がとれた、痛みが出た、腫れたとかの場合は来院されるわけです。そのときは何とか時間を作るわけですよね。
忙しいのに、急に時間を確保しなければいけないというのは、なかなか大変ではないでしょうか。前もって予定として時間を確保しておく方が、楽だとは思いませんか。
なにが言いたいのか。いわゆる予防が出来ていると、急な痛みや腫れはかなり減らすことが出来ます。しかも歯の長持ちに繋がります。さらに、治療時間の短縮にもなります。
たびたび書いていますが、痛みが無くても、虫歯や歯周病は進行していきます。ですので、「歯医者には痛くなったら行く」という方は、いざ歯医者へ行くと、あちこちに悪いところが見つかり、それを治療しようとすると時間がかかります。
歯の治療は、歯を残していくための前処置です。詰めたり、被せたら終わりではなく、そこからがスタートなのです。これがゴールになってしまって、『また何かあったら来ます』では歯は残せません。
時間が無い、歯も無いでは良くないでしょう。当院のホームページのトップにも、《10年、20年先を考えて》と書いています。将来の事を考えられると良いと思います。
因みに、このブログのタイトルは、孔子の言葉です。遠くまで(将来など先のこと)見通して考えていないと、必ず近いうちに問題が起きますよ。という意味です。
2024年12月16日 13:41