Win-Win
Win(勝つ)ということですけど、win-winは自分も相手も勝つ、つまりどちらにも利益がある関係ということです。
実は、この関係は歯医者と患者さんの間にも成り立ちます。
けっこう患者さんが誤解してみえるのが、保険診療でも、銀歯やブリッジなどの被せ物や、入れ歯は歯医者側がたくさん儲かる、と思ってみえることです。これらは窓口での支払い額が大きくなるので、そう思われがちなのですが、ほんとはあまり儲からないのです。多くが材料代と技工代(技工士さんに支払うお金)にかかるので、歯医者側の利益はかなり少ないのです。
しかも銀歯や入れ歯はあまり患者さんにも喜ばれません。
では、自費診療ならどうなのか。患者さんの負担額は数万円以上で、範囲がおおきいと百万円以上かかることもあります。
歯医者がWinで、患者さんがLoseなのでしょうか。ものつくりでもサービスでも基本的に安い費用で高品質なものは出来ません。良いものにお金がかかるのは当然である、と私は考えています。安物買いの銭失い、という言葉がありますが、これは場合によっては歯科治療にも当てはまることがあるのは事実です。
しかし、自費診療の場合、高額ですのでこちらも金額を言いにくいこともあります。でも、ぼったくっているわけではないのです。保険診療が安すぎるのです。共感していただける患者さんは少ないですけれど。
一番言いたかったのはこれからです。
一番のWin-Winは予防歯科、メンテナンスです。簡単に言うと、定期的な検査と歯の掃除ですが、大きな費用はかかりません。患者さんも、支払う額は3000円もいかないくらいです。
お金の事よりも大きいのが、こちらも患者さんも嫌な思いをせずに済むことです。正直に言って、私も虫歯の処置(特に大きな虫歯の処置、神経をとる等)なんて好きじゃないんですよ。仕事ですからしますが、患者さんからも嫌だ嫌だといわれますし。歯の掃除だけで済めば、痛くないし、患者さんもスッキリした、気持ちいいわ、といってくれます。
なにより、歯の長持ち、全身の健康へつながります。
みなさんと、Win-Winな関係を築きたいです。
2024年01月16日 11:07