歯周病の治療とは

簡単に書くと、歯の周りについた汚れ(細菌のかたまり,プラークやバイオフィルムともいいます)をそうじするのが、歯周病の治療です。「歯石とり」などと言ったりもしますが、正確には歯石というより、細菌の除去が大事です。厳密に言うと、歯石自体に病原性は無いのですが、そのざらざらした表面は、細菌の温床となりやすいので、結局は歯石はとらなければいけません。
歯周病は、歯ぐきの病気と言ったりもするのですが、原因は歯の周りに付着した細菌ですので、歯ぐきのそうじというよりは、やはり歯のそうじが必要です。
また歯周病は、歯肉炎と歯周炎に分けられます。
歯肉というのは歯ぐきのことですが、炎症が歯ぐきに起きているのが歯肉炎です。そして、その炎症が歯肉に留まらず、骨にまで進行してしまったものが歯周炎です。骨まで進行したというのは、骨が溶けてしまったということです。重度になると歯根の周りの骨がほとんど溶けてしまい、歯がぐらぐらしてきて、最終的には抜け落ちます。
歯の掃除なら、ハミガキでしょ。そんなの自分でしてるよ。と思われる方もいるでしょう。
たしかに軽度の歯肉炎であれば、きちんとハミガキできれば治ります。ですが、歯周炎まで進行するとそうはいきません。歯ぐきの中にまで細菌がすみついてしまい、その治療(掃除)は歯科医院で行うしかありません。
歯周病の治療の流れとしては、検査→治療(浅いところのそうじ)、少し時間をおいて検査→その結果を踏まえて治療(歯ぐきの中のそうじ)、またしばらく時間をおいて検査→
その後経過観察とするか、外科処置を行うか。その後、また検査。といった流れとなります。
一通り終わったとしても、歯周病治療に終わりはありません。継続が大切です。お口の中は細菌だらけで、治療したからといって菌がゼロになることはないのです。そもそも一般的な掃除って終わりがないですよね、一回やって終わり、なんてないはずです。一般的な掃除の頻度は人によって違うと思いますが、歯周病も同じです。普段からキレイに手入れされていて、ほとんど歯周病の心配が無い方は、歯科医院でのメンテナンスも半年に一回や年に一度でもいいと思います。反対に、歯周病が進行してしまった方、お手入れがあまり上手に出来ない方は、もっと高頻度に、場合によっては月一くらいで来てもらった方が良いケースもあります。
以前にも書きましたが、一番大事なのはご自身での手入れです。歯科医院でのそうじは年に数回ですが、ご自身での手入れは毎日のことです。患者さん自身の手入れが不十分であれば、歯科医院でのそうじだけでは悪化していくこともあります。毎日のように来てもらえば、ご自身でハミガキしなくてもいいですが、そうはいかないですよね。
ですので、こちらから手入れの仕方をアドバイスさせてもらうわけです。もちろん一回アドバイスしただけで上手くいくわけはないし、以前は出来ていても甘くなってくることもあるでしょう。自分では出来ているつもりでも、実際はなかなか出来ていないものです。プロのスポーツ選手でも、コーチをつけてアドバイスをもらい練習や試合に挑むわけですが、コーチに勝たせてもらうわけではないですよね。アドバイスを受けて、最後は自分の力で何とかするわけです。
歯周病は自分で治す。これくらいの気持ちが必要です。主役は患者さん自身です。厳しい言い方ですが、本人にその気がなければ、または気持ちだけで行動が伴わなければ、歯周病は治せません。
2022年09月16日 16:36