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こどもの虫歯は、大人が原因かも

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 こどもに虫歯が出来てしまうのは、本人のせいではありません。大人の責任です。

 大人でも出来ない人がいるのに、こども自身が「きちんとハミガキしよう」「お菓子やジュースは摂らないようにしよう」「歯医者に定期検診に行こう」とはならないですよね。

 ☆「きちんとハミガキしよう」
 これはやっているつもりでもキレイに出来ていないものです、大人でも。ましてや、まだ手先の不器用なこどもなら尚更です。ですので、大人の仕上げ磨きと歯科医院でのアドバイス、手助けが必要です。虫歯予防にはフッ素が効果的です。コロナでもエビデンス(証拠、根拠)がー、と言われたりしてますが、《虫歯の予防にはフッ素》はしっかりとしたエビデンスがあります。

 ☆「お菓子やジュースは摂らないようにしよう」
 これも、大人が管理することです。あげてはいけないわけではありませんが、管理してあげないと虫歯菌に絶えずエサをあげているようなものです。
 3時のおやつ、と時間を決めたりする等して、ダラダラ食べをしないようすること。また、砂糖が入ってないものの方が、子供のおやつとしては適しています。

 ☆「歯医者に定期検診に行こう」
 学校や幼稚園、保育所でも歯科検診はありますが、それで虫歯無しだったからOKではありません。
 そもそも、集団検診というのは、スクリーニングといって大まかに健康かそうでないかをみるものです。細かいところはわかりません。
 ですので、集団検診で虫歯と判定されても、診療室で診たら、削らず経過観察でよし、ということもあります。逆に、集団検診でなにもひっかからなくても、虫歯があるということもあります。
 それは検診の担当医がいい加減だったわけではなく、集団検診とは大まかなもので、細かいところはわからず、仕方のないところはあります。
 
 こどもに虫歯ができるかどうかは、幼いころ頃からの生活習慣と、家庭環境にとても影響を受けます
 
 親に虫歯が多かったり、歯周病があると、その家族にうつることがあります。虫歯も歯周病も、一種の感染症ですから。

 また、痛い時しか歯医者に行かなかった方は、治療に時間もかかったし、辛かったり、で歯医者に良いイメージが無いかもしれません。歯医者は敵ではなく、味方のはずなのですが。大人で歯医者が嫌いという方は、何本か虫歯の治療の形跡があります。逆に、歯をキレイにしていて銀歯は一本も無いという方は、歯医者に悪いイメージをもってみえません。歯医者嫌いの人のほとんどは、昔(今も?)むし歯で苦労した方です。
 進行した虫歯は元通りにはならず、その治療は人工物を詰めているだけです。また、その人工物が虫歯に対して強くなるわけではなく、お子さんの生えたばかりの永久歯を治療する際は心苦しいものがあります。そして、お子さんに歯医者嫌いになって欲しくないのです。それはもちろん歯医者側の対応も大事なのですが、皆さん虫歯の治療なんて好きではないでしょう。虫歯にしないようにすることが、大切です。
 ハミガキを嫌がったり、喜ぶからとお菓子をあげたり、で虫歯が出来てしまうこともあるかもしれません。ただ、永久歯には虫歯を作らないよう何とかできないものかと我々は思いますが、なかなかこちらと同じような危機感を抱いてもらえない方がいるのが悩ましいところです。
 
 このブログを書いてる理由ですが、皆さんに少しでも歯科の知識を持ってもらい、虫歯や歯周病になってしまった場合の危機感を我々と同じくらい感じてもらいたいからです。危機感をもって、行動に移すことが出来れば、歯の長持ち・健康に繋がるからです。
  どれだけの方がこれを見て頂いているかはわかりませんが、少しでも多くの人に広がって歯科への認識が良くなればと願います。
 
2021年08月23日 11:08

力で歯が壊れる

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 虫歯や歯周病にならないように、という話はしてきましたが、それ以外の歯を痛める原因として"力(ちから)"があります。

 噛みしめ、食いしばり、歯ぎしりなどは歯にとって良くありません。健康な歯でも、過剰な力がかかることで、歯にヒビが入ったり、しみたり、欠けたり、場合によっては真っ二つに割れてしまうことがあります。
 少しの欠けであれば、詰め物で済みますが、割れ方によっては抜くしかないこともあります。

 力のかけすぎは、治療して治せるものではなく、まずそのことに気づいてもらうことが大切です。
そしてリラックスするよう心がける。自己暗示療法というのもあります(声に出して自分に言い聞かせる)。
 固いものが好きである場合は程ほどに。噛むことは大事なことですが、やりすぎはよくありません。

 歯ぎしりは、寝ている間にする方がほとんどです。寝ている間に気を付けることはなかなか難しいので、歯を保護する為のマウスピースをお勧めします。

 また、歯が抜けたままになっている方。その場合も危険です。どうしても残っている、噛みやすいところばかり使うことで、その歯が傷みやすくなります。
「片方は奥歯がないけど、反対側があるから噛めるよ」といった状態のままでは、いつかはツケがまわってくると考えて下さい。

 歯を悪くする原因は大きく3つ
①虫歯
②歯周病
③力
 です。そして、一番厄介なのが ③力 かもしれません。
 なぜなら、力をかけすぎてしまう理由が一種の癖であったり(癖を治すのは簡単ではありません)、ストレスが原因(ストレスを無くすことも難しいですよね)だったりするからです。
 

 
2021年07月12日 14:08

歯周病のセミナーを受講しました

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 先日、オンラインで歯周病のセミナーを受講しました。こういう時期ですので、たくさんの人が集まらないように、お家でパソコンを通じて受講が出来るようになり、便利になりました。

 講師は、大阪大学の天野敦雄先生です。歯周病や予防歯科の分野において有名な先生です。

 先生の書籍も読んだことがあるので、目新しいことはそれ程ありませんでしたが、改めて勉強になりました。

 内容を一部お伝えします。
 そもそも歯周病も虫歯も、菌による感染症です。またその菌は、常在菌といって誰にでもいる菌なので体内から追い出すことは出来ません。なので完治ができないのです。制御しながら付き合っていくしかない。

 歯周病についての話をしますと、細菌にも色んな種類がいますが、善玉菌、悪玉菌、どちらでもない日和見菌と分かれます。当然、悪玉菌にはいて欲しくないのですが、歯周病菌の中でも悪玉の中の悪玉(Pg菌というのですが)がいるんです。
 でもそのPg菌は子供のうちは感染しません。18歳以降に感染すると言われています。その感染経路は他人との食事やキスなどで唾液から感染します。

 イメージとして、細菌のピラミッドがあると思ってください。こどものうちは低い一段とか二段くらいの悪性の低い菌のピラミッドです。その状態を保てないと段々背の高い、悪性の高い菌のピラミッドが出来てくるのです。で、頂点にPg菌が来てしまうと最悪のピラミッドの完成です。こうなってしまうと体内からPg菌を追い出すことは出来ません。

 いわゆる歯周病がかなり進んでしまった方、年齢の割(30~40代)に歯周病が進行してきている方、はこの最悪のピラミッドが完成してしまっている可能性が高いです。

 対処方法を簡単に言うと、
子供の頃から口の中をキレイに保っておくこと
➁子供に菌を移さないために、家族みんながキレイにしておくこと
③すでに最悪な状態でも、諦めずに徹底的にキレイにして菌と戦うしかない
 ということです。
 キレイにしておくとは、日々のご自身での手入れと、歯科医院での専門的な清掃を行うということです。そうすることで、菌を減らすことができ、病気の進行を抑えることが出来るのです。
2021年06月17日 21:19

ワクチン接種

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 先日、当院のスタッフはみな新型コロナウィルスのワクチン接種を終えました。

 世間では、安全性のわからないワクチンなんて打ちたくない!という方もみえるようです。副反応が強く出ることが心配だったり、何年か先に後遺症が残るかもしれないと不安だったり様々な理由があるようです。

 ただ絶対に安全な薬というのはありません。しかし、こんな事態なので多くの人が抗体を獲得することが収束への近道じゃないかとワクチン接種をしました。
 どうしても不安な方はやめておけば良いと思います。
  
 ただそこは、これだけ世界中の人が接種しているわけだし信じるしかないと思います。

 ちなみに、当院では色んな年代の者(20代~60代)が接種しましたが、若い女性ほど、一回目より二回目の方が副反応が強く出ました。
 具体的には腕の痛み、頭痛、筋肉痛、関節痛、倦怠感や発熱などです。
 接種翌日はスタッフは休みを取りました。

 私は30代男性ですが、大した副反応は無く、腕の痛みくらいでした。60代の両親も大した副反応はありませんでした。

 鳥羽でも高齢者のワクチン接種が始まりました。はやくコロナ禍が終わることを願います。
2021年05月24日 15:22

歯医者を嫌いにならないで

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 「わたし病院好きなんです」という話はあまり聞きませんが、うちの愛犬は好きみたいです。病院へ行くとしっぽを振って、笑顔になってます。

 歯医者が嫌いな理由は色々聞きます。痛い、怖い、治療に何回もかかる、など。

 ただ、これには解決方法があります。
 虫歯・歯周病にならないようにすること。いわゆる予防です。

 小さな頃から気をつけていれば、大人になって虫歯で苦労することはありません
 
 乳歯の虫歯はかなり進行しない限り、あまり痛みが現れません。痛くなってからだと、麻酔もいるし、回数もかかる。お子さんは歯医者に悪いイメージを持ちます。治療を泣いて嫌がっているのをみて、かわいそうだから、と治療を希望されない親御さんもいます。
 けれど考えて欲しいのは「なぜこんな虫歯ができてしまったんだろう」「こんな苦しい思いをさせるまでに何とかならなかったのか」ということです。
 
 子供の時に治療で嫌な思い出があると、大人になって虫歯ができても少しの痛みなら我慢し、もうどうしようもなくなってから歯医者へ行く。そして、歯を抜かないといけない、あちらもこちらも治療しないといけない、など言われ嫌になってしまい、治療が中断。また激しく痛んだ時だけ受診することになる。負のループです。
 幼い頃に、虫歯を作らず、もしくは小さな虫歯の処置で済んでいれば、正しい歯の手入れが分かっていれば、こうはならなかったかもしれません。

 大きな虫歯で炎症した状態では麻酔が効きにくいことがあります。麻酔は効きにくいし、治療中は長いこと口を開けていないといけないし、そんなの大人でも苦痛なのに、子供ならなおさらでしょう。歯医者を恨むかもしれません。「先生頑張って治してくれた」とは思ってくれないでしょうね。

 私は、どんなに歯がボロボロな患者さんでも、「なんでこんな状態まで放っておいたんですか」とは言わないようにはしています。色々事情はあるだろうからです。
 そして治療方法などを説明し、出来る限りのことをさせてもらいます。この出来る限りのこと、というのが消極的な感じがするかもしれませんが、虫歯・歯周病が進行すれば元通りとはいきません。そして治療をしても、原因が解決しなければ、また虫歯・歯周病は進行します。こちらが出来ることは“手助け”なのです。本人が今までの習慣などを改善しなければいけません。本人は変わらず、痛いときだけ、困ったときだけ歯科へ来てもらっても、歯の長持ちは出来ません。

 私が治療の際、考えていることは、「この人がどうすれば歯が長持ちするか、しっかり噛めるか」「どうすれば今後困らないか」ということです。
 それを実現するためには、本人の意識が変わってもらわないといけないこともあります。歯を削ったり、抜かいないといけないこともあります。自費診療をおすすめすることもあります。

 ときどき患者さんに尋ねることがあります。「○○さんは、どうしたいですか?」
 
 「悪い所はちゃんと治しておきたい。」「もう歯は失いたくない。」「しっかり噛めるようになりたい。」といった前向きな言葉が聞けて、通ってもらえれば、こちらも頑張れます。

 しかし、
 「とれたとこだけ着けといて。」「他は痛くないし、なんかあってからでいいわ。また痛くなったらくるわ。」とか言われてしまうと、正直やる気は半減です。
 虫歯がありますよ、歯周病が進行してますよ、と伝えても、、「今は困ってないからいいです。」
 困ってからじゃ遅いんですが。伝わらない人には、しょうがないです。

 ちょっと愚痴にもなりましたが、困るのは本人です。こちらの思いが伝わらないのは残念ですが。
 しっかり自分の健康を保ちたい方は、しっかり噛めるように、定期的に歯科へ行って口の中をキレイにする事が大切です。

 
2021年04月23日 09:56

タコヤキ診療

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 何のことだか分かりますか?
 複数の患者さんを診療台へ寝かせてバーッと診療していくことをタコヤキ診療なんていうらしいです。患者さんが多い歯科医院の中には、そうゆうスタイルもあるみたいですが。

 時々、他の医院から転院される患者さんがみえます。話を聞くと、
 「なかなか予約がとれず、治療が進まない」とか「一回の治療時間が短くて、回数もかかる」など。
 
 流行っている歯科医院が必ずしもあなたにとって良い歯医者かどうかはわからないものです。
 まさにタコヤキ診療なら、私には良い治療は出来ません。出来るという先生もいるとは思いますが、私は出来たとしてもあまりしたくありません。
 正直に言うと、保険診療だと儲けは少ないです。いっぱい儲けようとなると、薄利多売というか、短時間でたくさんの患者さんをみるスタイルになるかもしれません。
 ただそうなると、患者さんを診ているというよりは、作業みたいな感じになってしまう気がするんですよね。

 私の理想を言えば、自費診療です。
 十分な診療報酬が頂けるので、時間にも余裕をもって治療が出来るし、良い治療ができます。
 ただ保険診療でもあまり短時間では治療できないので、当院ではおひとりに30分は時間を取るように心がけています。
 それはあまり混んでいないから(流行っていないから?(*´з`))出来ることかもしれません。
 
 あまり時間がとれていないと、治療が進まないだけでなく、相談や説明する時間も足りません。
 ちゃんと時間を取ってくれる歯科医院の方が良くないですか?
2021年03月26日 14:36

防災バッグに入れるもの

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 東日本大震災からもう10年が経ちます。この辺りもいつ大地震が来てもおかしくない、と言われています。
 みなさん防災バッグの用意は出来ていますか?

 先日、ニュースを見ていたら、
「災害時でもお口の中をキレイにしておくことが、健康のためにも大切です。水が無くて、ハミガキできない時のために、マウスウォッシュ(洗口液)のボトルを、防災バッグに入れておくと良いですよ。」
と、言っていました。

 前半部分は同意見です。が、後半は気になりました。
 まず水無しでも、ハミガキは出来ます。水無しでも、歯磨き粉が無くても、歯ブラシだけでもオッケーです。
 ハミガキできない代わりに、マウスウォッシュ?これは違うかなと思いました。
 モンダミンとかリステリンとか、色々な商品が販売されています。CMでも、隅々まで殺菌されてスッキリ、みたいな感じですが、誤解を与えるよなあと私は思います。
 歯についた汚れは、バイオフィルムといって菌がネバついてくっついたものです。薬を使ってゆすいでも取れません。こすらないと取れないのです。
 
 ですので、ハミガキせず、ゆすぐだけではお口の中はキレイになりません。
 
 じゃあ、洗口液は意味が無いのか。とまでは言いませんが、多くの方には特に必要ない商品だと思います。市販のものには成分としてアルコールが入っている(スッキリ感を出す為)ものもあり、それは逆に口が乾きやすくなってしますので、お勧めしません。

 それに、洗口液のボトルって結構かさばりますよね。歯ブラシ一本の方が省スペースじゃないですか。
 防災カバンに歯ブラシを入れておくこと。
 それと、震災時に歯の痛みで困らないよう、普段からメンテナンスしておくことをお勧めします。
2021年03月08日 15:34

タイムスリップ

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 昭和は『虫歯の洪水』の時代でした。虫歯の患者さんがたくさんいて、歯科医院が予約制ではなかった当時、待合室は混みあっていたそうです。
 そして歯医者も、「治りましたよ、また痛くなったらきてくださいね」と言っていました。

 《画像は平成30年の12歳の虫歯率のデータです。鳥羽の子は、県の平均の倍以上虫歯があるということです。ちなみに三重県は全国からみると、虫歯が多いです。》

 そんな時代を経てきた中高年の方からすると、【歯医者は痛くなったら行くところ】という考えが残っているのは当然かもしれません。
60歳を過ぎたくらいの歯科医師だと、未だにそんな考えが残っていたりもします。 

 しかし、もうそれは時代遅れな考えです。
 【歯医者は歯が悪くならないようにいくところ】に変わってきました。ですが、鳥羽ではまだまだその考えは広まっていないようです。
私は勤務医として他の地域でも診療してきましたが、こちらへ戻ってきてタイムスリップというと大袈裟ですが、「こんなに歯科への意識が違うんだな、まだまだ昔の考えの人が多いな」と感じました。実際、統計的に鳥羽の虫歯率は他の地域より高いです。

 「なんで悪くもないのに、歯医者に行かないかんのや。金儲けのためやろ。」なんてことをいう方もいるかもしれませんが、わからない方はもうしょうがないと思います。
 定期検診(メンテナンス)に来られない方といのは、治療が済み、なんだかもう大丈夫な気になってしまうようです。『もう治った』のだからと。
 しかし、虫歯も歯周病も『終わり』は歯が無くなったときです。歯がある限り、メンテナンスが必要なのです。
 そもそも、あなたが虫歯・歯周病になったのは気を付けていなかったからですか?ハミガキしていなかったですか?

 
 ハミガキしていたのに、という方がほとんどです。気を付けていたはずでも、またいつかどこか悪くなって歯医者へ行くわけです。その繰り返しでは、いつかは歯がなくなります。人間そんなすぐには変われません。一回失敗して、気を付けて、もう二度と同じ過ちはしない(ここでいう失敗・過ちは虫歯・歯周病になってしまうことです)なんてなかなか出来ることではありません。
 ですので、歯科医院でメンテナンスを行うことで、アドバイスや歯をキレイに掃除して、歯の長持ち、さらには健康のお手伝いをさせてもらいます。

 みなさん、歯 必要だと思うんですが、鳥羽の方は予防の意識、メンテナンスの必要性はあまり感じてみえない方が多いです。歯って大事だと思うんですけどね。
2021年02月16日 16:40

コロナと歯周病

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 寒くなりました。想定内ですが、冬になり、やはり新型コロナウィルスの感染者は増加しています。
 しっかり自粛する方も、もううんざりと行動範囲が広がる方も様々です。

 コロナに感染し、重症化する方とそうでない方がいます。
 年齢だけでなく、基礎疾患があるかどうかもリスク要因です。肺や腎臓、心臓の病気の他、高血圧、糖尿病や肥満など。
 そこにもう一つ加えたいのが、歯周病です。

 重症化のきっかけとして、サイトカインストーム(免疫の暴走)があります。
 通常ウィルスや細菌が体に入り込むと、それをやっつける免疫細胞が働くわけですが、基礎疾患がある"不健康”な状態だと、免疫が正常に働かないことがあります。制御が効かず暴走したり、逆に働かなくなってしまったり。それが命に関わることになります。 
 
 歯周病も細菌の感染症ですので、それがほったらかしてあると、健康な人と比べ体内の免疫細胞は余計に働かされるわけです。歯周病菌の毒素が免疫細胞に悪影響を及ぼすことがわかっています。ですので、いざまた別のウィルスや菌の感染の危険が迫った時に、免疫がうまく働かないことが起こりえます。コロナで重症化した方の中に、"基礎疾患はありませんでした” という報道を耳にすることがありますが、その方が歯周病がどうであったか、というのは気になるところです。

 歯科は命には関わらない、というのは昔の話。口の中の不健康は、体中に悪影響を及ぼすことが分かっています。ご自身の毎日のお口のケアと、歯科でのメンテナンスが大切です。

 
2021年01月21日 21:24

定期健診は保険適用外?

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 「何にも病気じゃないけど、診て下さい。健診をお願いします。」
 
 というのは、保険診療ではアウトです。医科でも人間ドックは保険適用外ですよね。
 じゃあ痛くなったり、腫れたり、詰め物がとれてしまった時、他には入れ歯を作ってほしい時など、何かあった時しか、保険診療では歯科を受診できないのか?

 そうではありません。

 ハミガキ粉のCMとかにも小さい字で、『定期的に歯科を受診しましょう』みたいなことが書かれていたと思います。(もっと大きな字にせえよ、思ってしまいますが。)
 中には自費診療で、定期的に歯のクリーニングを受けてみえる方もいますが、

 保険診療でも定期的に、歯のクリーニングは出来ます。

 歯のクリーニングというのは、保険診療でいえば、歯周病の治療の一環です
 いわゆる歯石取りです。
 歯石だけではなく細菌の除去も行います。

 「わたしは歯周病じゃないけど、保険診療で歯のクリーニングをしてもらえるのかしら?」という疑問が出る方もいるかもしれません。
 もし、歯周病じゃなければ、保険で歯のクリーニングは出来ません。そもそも、自ら『歯周病じゃない』なんてわからないものです。あくまで診断は歯科医師が行うものですので。
 しかし、歯科の立場から言わせてもらえば、歯周病じゃない方を探す方が難しいです。(あなたが子供のころから現在に至るまでずっと完璧にハミガキ、フロスが出来ていれば、歯周病の心配は無いかもしれません。)

 歯周病にもいろんな症状がありますが、
 ・歯がグラグラ  これはかなり進行した歯周病です
 ・腫れて、膿んできている  これも危ない状態です
 ここまでいかなくても、
 ・歯ぐきに赤みがある
 ・ハミガキの時に血が出た
 これだけでも歯周病です。鏡を見てみて下さい。あなたの歯ぐきは大丈夫ですか?
 歯周病の患者さんでも、「ハミガキの時?血なんて出ないよ」という方もみえます。ただそれは、歯の付け根が磨けていなくて、全然歯ぐきにブラシが触れないので出血してこないだけ、という可能性があります。歯周病で炎症があると、少しの刺激で歯ぐきから出血します。
 また歯周病はすごく再発しやすい病気ですので、「前(1年以上前)に歯石とってもらったし、今は何ともないから、歯医者行かなくてもいいでしょ」という方も要注意です。

 自覚症状が出にくい歯周病ですが、歯を失う原因No.1であり、歯周病菌が全身に及ぼす悪影響は様々です。

 みなさん、歯科での定期的な歯のクリーニングを是非おススメします。
 
2020年12月16日 16:28
医院名
木村歯科医院
住所
三重県鳥羽市大明東町20-3
電話番号
TEL 0599-26-2588
診療時間
9:00〜12:00
14:00〜18:00
休診日
木曜、日曜、祝日

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